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2018.10.04

富山新聞に当社の記事が掲載されました。

2018/10/04 富山新聞掲載記事内容

富山の製薬会社、関連メーカー 外国人需要で化粧品増産

専門ライン、工場新設 現地通販向け製品も受注

 

富山の製薬会社や関連メーカーが化粧品事業の拡大に動いている。

高品質な日本製の化粧品を買い求める訪日外国人客が増える中、各社が化粧品に特化した製造ラインや工場の新設を進めている。

中国や東南アジアでは現地でも日本製品への引き合いが多く、通販サイト向けに受注機会を求めるケースも出ている。

 

前田薬品工業(富山市)は来春をめどに、同市向新庄町1丁目の本社工場の空きスペースに自社開発した化粧品を製造するための専門ラインを設置する。

現在は外部の業者に製造委託している乳液やクリームを自社製造に切り替えることにより、利益率を高める狙いだ。

 

地元産のラベンダーやヒノキを使ったアロマ(芳香)製品の開発も手掛けており、立山町で来年4月の開業を目指すリゾート施設内にエキス抽出の工房を設ける。

担当者は「付加価値の高い化粧品を少量単位で製造できる。きめ細かなニーズに対応できる強みを生かし、市場開拓を進めたい」と話す。

 

中国や東南アジアを中心に、日本製化粧品に対する需要が高まっており、地場メーカーが富山ならではの特色ある製品で輸出拡大の機会をうかがう。

 

「訪日時に日本の化粧品を購入したアジアの旅行者は、帰国後も再び買い求めようとする傾向が強い」。

五洲薬品(富山市)の藤井良伸営業推進部兼海外事業部長はこう分析する。

 

同社は5月、中国での通販サイト向け化粧品を扱う韓国メーカーから、富山の海洋深層水を使った化粧水5千本を受注した。

保湿性の高い製品の特長をPRするため、近くタイに営業拠点を新設し、海外展開を加速させる方針だ。

 

化粧品のパッケージを扱う周辺産業も積極投資に打って出ている。

 

朝日印刷(富山市)は来春、京都府木津川市の京都クリエイティブパークで、化粧品の印刷包材などを生産する新工場を建設する。

最新の印刷機やのり付け機を備えた生産ラインを設け、多色刷りでデザイン性の高い化粧品向けパッケージの受注増を目指す。

化粧品パッケージで現在、同社は国内シェア2割でトップとなっており、工場新設でさらに上積みを図る構えだ。