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2017.05.23

北日本新聞に当社の記事が掲載されました。

2017/05/23 北日本新聞掲載記事内容

チューリップでスキンケア商品

香りにリラックス効果 前田薬品工業開発へ

 
外用剤メーカーの前田薬品工業(富山市向新庄町1丁目、前田大介社長)は、関東の国立研究機関と共同で、県産チューリップの花びらを用いたアロマオイルとアロマウォーター(芳香蒸留水)の開発に乗り出した。香りに鎮静・リラックス効果があるとされる「黄小町」をはじめ、複数の品種から抽出した成分をブレンドし、来年にスキンケア商品の発売を目指す。同社によると、県産チューリップを用いたスキンケア商品は初めてという。

 

チューリップは品種ごとにハーブ系やかんきつ系などさまざまな香りを持つ。今回、主原料とする黄小町は黄色の大輪が特徴で、花びらにはリラックス効果を持つ香り成分が比較的多く含まれる。

 
昨年10月から共同研究を始めた。黄小町に他の県産品種を組み合わせることにより、心を落ち着ける香りを持たせる方針だ。

 
切り花・球根生産のセンティア(砺波市高波、伊藤仁嗣社長)が協力。砺波市内の生産農家と共に球根栽培の過程では使われない花びらを提供する。

 
塗り薬などを強みとする前田薬品工業は、人口減少などで医薬品市場は厳しさを増すとみており、アロマオイルなどスキンケアに関連した雑貨事業に注力。県花チューリップを生かし、肌に優しく、リラックス効果のある天然成分の商品開発を模索していた。

 
新たな収益源として化粧品分野の強化も狙い、完成したアロマオイルや芳香蒸留水を保湿化粧品やハンドクリーム、リップクリーム、コンディショナーなどに応用する構想を持つ。珍しいチューリップのスキンケア商品として輸出も視野に入れ、中国や欧米の展示会に出品する考えだ。