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2017.10.13
富山新聞に当社の記事が掲載されました。
2017/09/05 富山新聞掲載記事内容
化粧品 新たな収益源
富山の製薬会社
前田薬品 地元素材でアロマ製品
富山の製薬会社が化粧品事業で新商品の開発に力を入れている。前田薬品工業(富山市)は、富山県産の原料を使ったアロマ製品の開発に乗り出した。医療費抑制で薬価が引き下げられる中、各社は薬以外の分野で新たな収益源の確保を急いでいる。
前田薬品工業は4日、富山市の本社工場で、アロマオイルの抽出工程を関係者に公開した。オイルの原料にはJAアルプス女性部(富山県立山町)のメンバーでつくるハーベンダーの会が、町立公園「グリーンパーク吉峰」内で栽培したラベンダーを使用した。乾燥させたラベンダー約3キロと立山の湧き水を蒸留器に入れ、100度の温度で蒸し上げたところ、約100ミリリットルのオイルを抽出できた。
同社によると、ラベンダーのオイルはストレスを軽減し、スキンケアに作用が見込めるという。このオイルを活用し、年内にも富山とアロマをかけた新ブランド「Taroma(タロマ)」としてマッサージ用のオイルを製品化する。
オイルから分離したアロマウォーター(芳香蒸留水)の活用も図るほか、砺波産のチューリップ、立山のヒノキ、ユズからもオイルを抽出し、シャンプーやハンドクリームなどの製品開発も進める。来年12月をめどに立山町内で体験型の生産拠点を設ける計画だ。
アロマ製品は、関連会社「GEN風景」を通じて製造販売する。海外展開も視野に入れ、5年以内にアロマ製品の売上高約2億円を目指す。前田薬品工業の前田大介社長は「製薬会社の技術を生かし、高品質なアロマオイルを病気の予防に活用したい」と話す。
五洲薬品(富山市)は体の潤いを保つとされる富山湾の海洋深層水を生かし、洗顔用せっけんや美容液、クリームなどの基礎化粧品を扱う。8月には、製品をPRするアンテナショップをベトナムに開設した。現地の市場リサーチを図り、早期に輸出したい考えだ。今後、植物由来の素材を活用した女性用整髪料も開発する。