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2020.11.20
富山新聞に当社の記事が掲載されました。
<新世代の挑戦>
前田薬品工業(富山市) 社長 前田大介氏(41)は、美容と健康の体験型施設「ヘルジアンウッド」を立山町日中上野にオープンさせ、注目を集める若手経営人。1979年上市町生まれ。同志社大学を卒業して会計事務所に勤務した後、父親が務める前田薬品工業に入社した。2014年に医薬品の試験結果を書き換える品質管理問題が起き、引責辞任した父親の後を34歳で継いだ。傾いた業績をV字回復させ、新たな事業を打ち出している。
-社長に就任した当時は厳しい状況だったと思いますが。
もう地獄でしたね。金融機関や取引先などを駆けずり回るって感じでした。社員が会社の将来に不安を感じて、来る日も来る日も退職届が届く状況でした。
-経営立て直しはどのように。
自社の強みである外用剤に経営資源を集中しました。飲み薬の工場を外用剤に変え、設備投資をし、生産性を上げた。実は20代で働いていた会計事務所でM&A(合併・買収)や企業再生を担当し、王道手段は学んでいたので。自分がトップになってやるとは思わなかったですけど(笑)
-苦しい時期はどれほど続きましたか。
2年半続きました。後頭部を鈍器で殴られたような衝撃が急にきて、1週間起きられなくなった時がありました。そんな時、友達が会員制カフェサロンに連れて行ってくれました。アロマオイルのいい香りがして、気持ちと体が軽くなった。次の日からバリバリ働けるようになり、これは人を救うほどすごいなと。製薬会社として、アロマオイルをブランド化できるんじゃないかと思いました。今、精油の抽出をしているのは日本の製薬会社では僕らだけです。
-業績の回復と共に、新規事業に取り組んだんですね。
回復基調の時に一気に攻めました。僕はバスケットボールをしていたので、流れが来た時に徹底的に勝ちにいく。今はヘルジアンウッドがプラットフォームとなり、いろんな事業をやろうという人が来て、新規事業で14から15はあると思います。
-会う人や事業が増え、疲れませんか。
価値観や感性が合う人なら、朝までしゃべっていても全然疲れないです。むしろ元気になります。僕にとって、仕事と余暇のボーダーはないんです。
-行動する人としない人の違いは何でしょうか。
僕はPDCA(計画、実行、評価、改善)じゃなくて、まずはDo(実行)から入る。会社じゃなくても「20点や30点でもいいから、Doから」と言っています。P(計画)はいくらやっても、時と共に陳腐化します。
-今後やりたいことは何ですか?
休校になっている学校を生かして面白い学校をつくり、人が集まる循環をつくるのが次に一番やりたいことですね。
(2020年11月20日富山新聞より引用)